【人の活用方法】
- 2009年11月25日 09:14
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先日、あるテレビ番組でイタリアンレストランチェーンのサイゼリアのキッチンが放送されていました。びっくりしたのが、かなりの席数(3桁はあったかと思います)のお店にもかかわらず、調理をする人間は店長ただ1人。コンパクトにまとまったキッチン内を非常に美しい動きをしながら、次々と料理を作っていく姿を見ていて、「さすが、テレビに出演させるスタッフだけあって、優秀だな。」と思いました。また同時に、「なんて無駄の少ないシステムなんだろう!」と感動しました。
キッチン内を見るのが好きな私ですが、あれほど大きなお店で、1人で調理をしている例など他に見たことがありません。もちろん、長年かけて整えたシステムであり、キッチン内の工夫だけでなく、セントラルキッチンの生産設備や工程の少ないレシピ作り、物流システムといったあらゆる工程を改善したからこそ成し得るものなのでしょうが、それにしてもスゴイ!
当然次に考えるのが、この効率的なキッチン並びに調理方法によってかなりの人件費削減につながるんだろうなぁ、ということです。
私は人材ビジネスに携わっていますので、飲食店で食事をしているときでも、職業柄でしょうか、どうしても人に目が行ってしまいます。
「どう考えてもこの店、人が余っているよな・・・」なんて感じることはよくあります。シフト管理が下手なのかわかりませんが、動かずにスタッフ同士で何分も立ち話をしている風景を見ると、「この人たちの人件費が無ければ、50円くらい安くなるんじゃないか?」などと、勘繰ってしまいます。(勘繰りですが、おそらく当たっていると思います)
民主党政権になって、最低賃金として時給1,000円を目指すという話も出てきていますが、そうなったとしても、サイゼリアのようなカイゼン活動をすることによって、全体の人件費を抑えることは可能だと思います。
そう考えると、業務改善に成功した勝ち組のお店では人件費が抑制される(つまり雇用が失われる)一方で、いつまでたっても無駄な人員管理をしているお店では雇用が維持され、最低賃金のアップで被雇用者もハッピーな~んて皮肉なことになりそうです。もちろん、中長期的には経営が圧迫されて店舗閉鎖で全員解雇になってしまうかもしれませんが・・・(そうなると皮肉ではなく悲劇ですね)
値下げ、安売り競争は消費者にとっては嬉しいのですが、経営者、生産者側にとっては厳しいものです。その厳しさは巡り巡って、消費者の給与や雇用に反映されてしまいます。良かれと思って打ち出した政策が結局はより悪い状況を創り出してしまわないことを祈るだけです。
と、ここで話が大きくなり過ぎましたので、今回のテーマである人の活用方法に戻しますね。
飲食店経営者の皆様の個々の店舗を見れば、やはり余分な人、無駄な人件費というのは発生していることは確かだと思います。当然のことながら、スタッフ数が少ないことによりお客様へのサービスの質が低下してしまっては本末転倒ですので、一概に人員削減をお勧めするものではありません。
大切なのは人手が足りないからスタッフを増やすのではなく、スタッフを増やさなくてもお店が回るシステムを作ることです。経営者や店長が「頑張る」のではなく、システム(仕組み)を作るのです。
例えば、思い出す限りでサイゼリアのケースをご紹介すると、一人が自由に動けるほどのキッチンにしてあり、逆に二人もいれば狭くて動けません。お皿は何十枚も重ねてあり、種類は数種類に限定されています。積みやすい、運びやすい、洗いやすいといった理由があるのでしょう。作り方は暖める+ひと手間程度で、簡単で短時間に作れるように工夫されています。
少しのトレーニングを積めば、誰でも対応できるようなシステムだと感じました。もちろん、このようなシステムを作るのは簡単なことではありません。しかし、簡単ではないからこそ、そのシステムを作ることができれば他店との差別化ができることでしょう。
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