"シニアソムリエ樽山香人氏"が現代の婚活を指南
- 2010年4月21日 10:38
3週に渡って、過去のレストランでの出来事(婚活らしきもの・・・当時は婚活という言葉はなかった)をお届けした。今回はまさに現代の婚活を取り上げたい。
婚活といえば、集団見合い的ないわゆるカップリング・パーティが企画されている。規模の小さなものから大きなものまで、行われる会場も様々でかつてのようにレストランで繰り広げられた男女1対1での出来事ではなく合コン的なものが主流になってきている。
さて、そんなカップリング・パーティ(合コン)でのある風景からワインに視点を当て、見てみたい。
これは企画する側がそれなりに基準を設けている。例えば男性の場合、年齢、年収や場合によっては社会的な地位などがあるが、女性は年齢だけというのが多い。婚活は明らかに女性のためのものだというのがこれでもよくわかる。そこで出てくるのがアラサー達だろう。
彼女たちは場慣れしているせいか、物おじせず動じない。こんなときだけ本性を隠していることが多い。男性はとにかく細部にわたって相手を観察するべきだろう。
パーティでの始まりはシャンパンからというのが一般的で、気分を高揚させてくれる最高の飲み物である。シャンパンが盛り上げの小道具になるのはソムリエとしては喜ばしいことだ。だがこの飲み物、泡のせいで刺激が強いためか、酔いがまわるのが早い。初めはほどほどが良いように思う。
そこで必ず見られるのが俄かソムリエの存在である。こんな適齢期の男女が集まる場には必ずといっていい人物がいるものだ。
事前に知識を仕入れているのか、ワインを語り始めるとそこはやはりアラサーのキャリアにはかなわない。彼女達のほうがいろいろな種類のシャンパンやワインを経験し料理の名前もよく知っている。
またワインスクールに通っていたとか、有名シェフの料理セミナーに出たことがあるとか、とても一般の男性では太刀打ちできるものではない。俄かソムリエ氏が講釈をし、アラサーが質問をぶつけるのだが、質問する方がより専門的でどちらが講釈しているのかわからなくなる。やはり俄かは禁物だ。
かつてシャンパンは自分には似合わないからビールを持ってきてくれという剛の者もいたが、男はこれぐらいのほうがいいような気がする。
さて、アミューズ(お通し)が出ていよいよ料理が出る頃はまだまだ場がぎこちない。そんな訳でもないだろうが、一人に一皿というスタイルよりも取り分けスタイルの方が人気がある。
そしてテーブルに所狭しと料理を並べられる。これなども初めは誰も手を付けない。ところが誰かが手を付けると一斉にという感じだ。だいたいワインの場合、グラスで3杯を過ぎたあたりから口も手も滑らかになってくる。また酔いがまわり始めるのもこのあたりだろう。まさにここからが勝負だ。普段よりは着飾った男女だが、心の衣を脱ぎ捨てる頃だから、じっくり構えたい。
以前、ある知人からどうもワインのことはよくわからないのだが、このような場でぎこちなさを出さないようするにはどうすればいいのかと質問されたことがある。
ワインを出されたら飲む前にさらりとグラスをまわせばいいと教えたことがある。(スワリングといってワインを空気と接触させること)これを毎日練習したそうである。おかげで水までもやってしまい癖になったと話していた。(つい笑ってしまったが・・・)、あまりやり過ぎはよくないが、とにかくさらりとできればしめたものだ。いい香りが立つなどと答えればワインの知識などこの場では必要ないだろう。
それからワイングラスである。それには当然脚がついている。持ち方ひとつでもワインに慣れているという点でずいぶん見え方が違ってくる。基本的には脚を持つというのは理解されている。その脚もできる限り下の台座に近い部分を持つとかなりこなれた動作に見える。よくボールの部分を持つ人もいるがこれなどは論外だ。(とは言え、アメリカ映画に出てくるシーンではよくボールを持っているが・・・)
心の衣を脱いだところからがお互いを見極める山場だろう、このあたりでは白ワイン、赤ワインとなるが、ひとつ言えるのは最初から飛ばさないことだ。グラス3杯が目安ということを忘れてはならない。
ほんの些細なことだが相手からどう見えるかが印象なので今回は小さな指南となった。
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