おいしい焼酎講座 第29回「梅酒ブーム再来か?!」
- 2009年6月25日 17:51
昨年末からの急速な景気後退感によって、この4月から家計は防衛的な消費にシフトしております。たぶんにもれず、外食産業もその影響を受け、来店客数が二桁マイナスに転じる店もあるなど、厳しい状況が続いております。ましてや、6月、7月は夏のボーナス時期。この不況のあおりで、減額や支給無しといった会社も出てきており、ますます景況感を厳しいものへと負の連鎖が続いている今日この頃です。
さて、このような状況にあっても、お酒が好きな人にとっては、飲まなければやっていられないところ。会社の付き合いであっても、友人との他愛無い会話でも、家での団欒においても、お酒を楽しむことを否定しているワケではありません。あくまで「控えている」「様子を見ている」というのが本音ではないでしょうか。お酒を飲めば快活になり、気分も明るく、楽しい会話が弾む。景況感がマイナス志向に陥っているときこそ、前向きな気分にさせてくれる楽しい酒場が求められるわけです。
そんな中、「おうちごはん」や「家飲み」など防衛的な消費行動ゆえに起こっている家庭内での飲料、食品、酒類の消費の中、限られた予算でより楽しい過ごし方をしたい、という工夫の心構えから、「梅酒作り」がひそかなブームになりつつあるようです。
スーパーにおいても、梅酒作りのコーナーが例年に比べ拡充されていたり消費者のコーナーへの足の止まり具合も興味関心がありそうな雰囲気です。作り方も簡単。ただしここでお酒好きはこだわりを持つところ。単なるハードリカーではなく、黒糖焼酎や芋焼酎の原酒を用いたり、泡盛を使ったり、ひと味違った工夫をしているようなのです。
というのもこういう飲み方を覚えてきたのも飲食店の原体験から。梅酒が何もかも一緒かと思えば、割るモノによって様々な味のバリエーションが楽しめる。そうして数年前に梅酒ブームがひそかに立ち上がったわけです。ですから、飲食店というのはあらゆるグルメの「学びの場」であり、「情報収集(発信)の場」となっているわけですから、次の新たな消費行動へ向けた、前向きなブーム発信を今から取り組むのがいい時期と言えるでしょう。家庭で作った梅酒が実はあんまり上手に出来なくて「やっぱり店主が作った手作り梅酒はおいしいわ」と思い出してくれることがあるかもしれませんし、新たな参考や話題になるお酒の楽しみ方を提供すれば、今の景況感であっても人はやってくることでしょう。
はて、次のブームに何がくるか・・・新たな兆しが出てきているなと思っているのは、「茶」、そして「塩」です。前者は色や味の変化を抑える加工技術が急速に発展しており、原材料としての用途拡大の可能性が急成長しております。後者は、2~3年前から「塩+アルファ」の時代が来ると予言しているのですが、一見すると難しそうなマリアージュだけになかなか同意してくれる人が少ないのが悲しいところ。実は何回か塩を使ったカクテルやマリアージュ講座を開いているのですが、参加し、試飲しないとなかなか実感できないようなのです。それじゃ、今年こそ「塩」を強烈にプッシュしてみるとしますか・・・?!
株式会社味香り戦略研究所 ソリューションサービス部長 菅 慎太郎
SSI認定焼酎アドバイザー。
鹿児島大学ルネッサンスアカデミー(焼酎学講座)経営管理コース講師。
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