酒場視考~記憶に残る「固有店」~
- 2009年11月24日 15:35
デフレ宣言を受けて、更に低価格消費に拍車がかかりそうな勢いです。すでに低価格症候群といわれる外食においては、年末の繁忙期とされるこの時期に、忘年会などの予約率が例年に比べて鈍く、不安さを隠せない店舗も多く見られます。チェーン系列では飲み放題込みで3000円台のプランを提供しているところも多く、「宴会」のあり方もそれぞれ変わってきています。
しかし「安かろう悪かろう」は過去の話。今では「よかろう安かろう」がスタンダードとなってきているのも事実です。「安いは愛だ」という大手流通グループのCMもありますが、いいものを安くという姿勢は現在、生活センスの機軸となっているといえるでしょう。低価格業態の店舗競合が激しくなるにつれ、各店ともスキルアップを余儀なくされ、結果、安いながらもかなりの満足度を感じられる飲食店が増えてきています。
但し、低価格マーケットの膨張は今後、各店の個性濃度が希薄化され、マーケット自体の魅力を減少させることにもなりかねません。価格軸中心の消費行動はこの先、まだまだ続くと予測されますが、これからは節約消費によって「閉ざされた欲求」の掘り起こし努力が次のワンランクアップしたマーケット・ステージとして必要になるでしょう。
特定食材や専科品番となるメニューなど、特化コンテンツを開発し取り込むことによって自店来店へのモチベーションを明確化し、繁盛店となっている店舗も見られます。また、串料理、網焼料理の進化系によって新しい業態ジャンルの展開も見られてきました。今は個店時代と言われていますが、個店を超えた、記憶に残る「固有店」志向が今後、外食マーケットの底上げと活性化に繋がる一つの道のような気がします。
(有)スーパーゾーン:佐々木 聡
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