おいしい焼酎講座 第34回~缶入りハイボールの衝撃~
- 2009年10月13日 09:12
☆さて、昨年末からブーム復興の兆しのあるハイボール。ついに缶入りが発売されることとなりました。さて、この缶入りハイボール。単なる一商品の発売では済まされない事態になりそうな予感です。
というのも、ここ数年、ハードリカーと呼ばれたビールやチューハイに比べてアルコール度数の高い商品が軒並み缶や小型瓶で発売されるに至りました。焼酎やウイスキーの"水割り缶入り"が、いまやコンビニに数種類並ぶようになっているのです。このことは、「お酒のアルコール度数」よりも「飲むアルコール度数」は低い状態で商品が提供されることで、より気軽に飲めるメリットだけでなく、低いアルコール度数のお酒の間で競争が激化するということも意味するのです。いまやチューハイは、「ほろよい(サントリー)」3%から、「キリンストロングセブン(キリン)」7%まで、お酒の主戦場はここに集中しています。加えて、最近の若者に顕著な種類を気分や日によって変える酒の多様性により、ますます「銘柄の流動化」は進んでいるのです。今日はビール、明日はチューハイ、あさっては気分が乗らないから別にアルコールは飲まないでお茶でいいや、という気まぐれな消費行動が特徴なのです。
では、このような中で、焼酎はどうやって指名されるようにすればよいでしょうか。焼酎が持つおいしさと、水で割るときに最もおいしい飲み方。そう昔から当たり前のように行われている「前割り」です。鹿児島では、焼酎は「生(き)」で飲むだけでなく、前日から長い時で1週間ぐらい前から、あらかじめ水で割っておき、十分になじんでから飲むのがおいしいとされてきまし
た。その先人の知恵を用いればよいのです。他方、ビールは苦さを避ける傾向からライト系商品が多数展開され、チューハイはフレーバーが多すぎて何があるのか正直種類が多すぎて戸惑います。ウイスキーでは、山崎(サントリー)が山崎の仕込み水で割った瓶入り商品を展開していますが、隠れたファンが増えつつあるようです。こうした「お勧めの割り方」を一つのウリにする戦略も差別化においては有効であろうと思われます。
これから缶入りが展開されるであろう焼酎はまだチャンスが残されているといっても過言ではありません。「前割り」のおいしさを今こそ実感していただくチャンス。できれば、焼酎の蔵元と同じ水を使うのが理想ですが、それが難しければ、硬度を合わせたり、鹿児島から同じ水系のミネラルウォーターを手に入れるというのもいいかもしれません。「前割り」はそのお店で、その焼酎でしかできないオリジナル商品といえるものです。焼酎と水を割る比率や日数を細かく調整して、ぜひ前割りの黄金比率を見つけてください。きっとその味に惚れるお客様が、また次も来店してくれることでしょう。焼酎とそして、貴方のブレンドに魅かれて・・・。
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