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ワインブームとワインの「誤解」 その6 ~白ワインは体に良い!~

  • 2009年9月28日 11:05
  • アクシュニュース

ワイン関連コラム☆~白ワインは体に良い!~

日本における1990年以降のワインブームはほとんど赤ワインに関するものでした。実際ワイン全体の消費量を見てもこの時期に伸びたのはほとんど赤ワインでした。そのきっかけは「フレンチパラドックス」と呼ばれる「赤ワインは体に良い」という学説でした。

ブームになる必要は決してありませんが、赤ワインやシャンパーニュ以外のワインももっと関心を持たれてもよいと私は思っています。しかもロゼワインはこのところ少しずつ消費量が増えつつありますが、白はほとんど増えていません。しかし白こそロゼ以上にもっと飲まれてもよいと思うのです。なぜなら白ワインこそ「体に良い」からです。このシリーズの第3回で「赤ワインは体に良い」と短絡的に考えるのは必ずしも正しくないというお話をしました。その話題と方向性は逆なのですが、少なくとも「即効性」があるという点で「白ワインは体に良い」のです。このことが意外に知られていないのが不思議でなりません。

 

もちろん、だからといって「体に良いからワインを飲む」という発想はいかがなものか、ということも既にお話した通りなのですが、白ワインの効用が知られることでもっと白ワインが楽しまれるきっかけになるならそれも良いのではと私は思っています。

 

ということで、今回は白ワインについてお話しすることにしましょう。

 

★近年の日本の白ワイン消費動向

1990年台の本格的なワインブームを迎える前までの日本のワイン消費量は現在の半分以下でしたが、内訳は白ワインの消費量のほうが赤ワインよりもはるかに多く、しかも甘めで軽い飲み口のものが好まれていました。日本には従来から無色に近い日本酒があり、甘めの白ワインなら見た目にも日本酒に近く飲みやすいということもあったでしょうし、渋みを伴う赤ワインの味わいになかなか馴染めなかったということもあったと思われます。ドイツワインはその頃よく飲まれていた白ワインの代表で、今でもドイツワインがソムリエ試験の出題範囲などとして重視されているのはその名残といえるでしょう。

 

しかし「フレンチパラドックス」が引き金となって赤ワインが注目されるようになると、体に良いばかりでなくオシャレな飲み物として映画やドラマに登場するようにもなって一気にトレンドとなり、ボジョレーヌーヴォーが大当たり年であると報道されたり、安価なチリ産カベルネソーヴィニョンなどが市場に出回るようになって日常的に嗜好されるようになり、大ブームとなって赤ワインの消費量が急激に増加、ついに1997年には赤ワインが白ワインを上回りました。最近では白ワインの消費量は赤ワインの約2/3ほどになっています(メルシャン資料より)。

 

白ワインだけを見てみるとブームによって嗜好が甘口から辛口へシフトしたものの消費量的には微増でした。赤ワインの消費量は急激に増えたのですが、白ワインはほとんど増えなかったのです。

 

★白ワインはトレンドではない?

ワインブームの中心は「フレンチパラドックス」「ボジョレー ヌーヴォー」「チリワイン」など、赤ワインをめぐるものばかりでした。そうしたブームでワインを覚えた方々は白ワインはブームとあまり関係がない、つまりトレンドではないと思われているのでしょう。また、前回、前々回でも触れましたが、既にワインをご存知であっても白ワインというものは従来飲まれていたような「甘くて軽い」タイプが主流なのだという誤解もあり、だから白は飲まない、通向けではないという風潮が以前はかなりありました。

 

もちろんワインは嗜好品ですから、「白」より「赤」が好きだというのは大いに結構なのですが、いまだになんとなく白というだけであまり口にしない方が多いように思えるのです。これはいつも白ワインを美味しいと思って飲んでいる私からすれば、とても残念に思えて仕方ないのです。

 

★白ワインは体に良い!

センセーショナルな書き出しにしてしまいましたが、決して白ワインブームを起こそうなどというつもりではありません。白ワインの効用をより多くの方に知っていただいて、もっと白ワインをお楽しみいただくきっかけとなればと思うのです。

 

白ワインは特に殺菌作用が強いことを皆さんはご存知でしょうか。

 

例えばサバなどの生魚を保存性を高めるために酢でしめるように、酢の抗菌、殺菌作用は良く知られています。しかし酢の場合少なくとも30分は置いておく必要があります。ところが白ワインは10分で殺菌が済んでしまいます。アメリカや日本のメルシャンの実験報告によれば、なんと10万個のサルモネラ菌が10分でほぼ全滅したそうです。10分といえば、食事時に一緒に白ワインを飲んでいれば胃の中で十分効果を発揮できる時間で、しめるために30分置いておく必要がないというのです。

 

フランスではよく生牡蠣に合わせて、産地によってシャブリやミュスカデ、ボルドーの白などを飲みますが、臭みを消して美味しさを増してくれるだけでなく、飲めば「当たらない」ことも経験的に知られていたようです。魚介類食中毒の原因菌は腸炎ビブリオが多く加熱殺菌が有効といわれていますが、酸による処理も有効で、レモンや酢によるマリネと同様、いやそれ以上に白ワインがよく効くというわけです。

 

白ワインには様々な有機酸やアルコールが含まれていますが、有機酸(レモンのクエン酸、ワインの酒石酸、酢の酢酸など)やアルコールは単体でも抗菌、殺菌作用があります。しかし単体では白ワインほど効果は強くはないことも先ほどの実験で報告されています。ちなみに赤ワインにも殺菌作用はありますが、時間にして白ワインの数倍、酢などと同程度の強さだそうです。白ワインは、強力な殺菌作用を持っているのです。

 

赤ワインが体に良いというのは、長年にわたる習慣的な飲用の効用ですが、白ワインの殺菌作用は、即効性があり、随時発揮されるものです。間違いなく誰にとっても「体に良い」話であり、もっと知られて良いと思うのですがいかがでしょうか。

 

★白ワインと料理の相性

「体に良い」というお話ばかりでなく、「美味しい」お話しもいたしましょう。

 

もうかれこれ10年以上も前のことですが、今よりもはるかに手に入りやすかったルロワ社のムルソーレ ナルヴォー1978年を開けたときのことでした。ワインは完全に飲み頃のピークを過ぎていて、ちょっとがっかりしていたのですが、最後の最後に農家製のブルードーヴェルニュ(ブルーチーズ)を合わせたときに、それまでの落胆が一気に吹き飛んだことを今でも覚えています。

 

ワインはかなり琥珀色が差していて果実味はかなり衰えてきており、飲み頃のピークを過ぎて熟成による酸が味わいを支配していたのですが、ブルーチーズを口にした瞬間、それまでは想像もできなかった甘美な味わいが口いっぱいに広がりました。そのとき初めて「マリアージュ(食事とワインの好相性)」の真髄を体験できたと思いました。途中であきらめてワインを捨ててしまわなくて良かったと心底思いましたし、フランスワインの懐の深さというものを改めて思い知りました。それまでもそれ以降もいろいろなマリアージュを試しましたが、そのときほど感動的なマリアージュに出会ったことはまだないほどです。

 

私の経験では、赤ワインよりも白ワインのほうが口の中での「マリアージュ」的変化が大きいように思います。ただ、逆に赤ワインは大きくはずすこともあまりなく、例えば魚料理にも意外と無難に合うことが多々あります。白ワインのほうが合わないと思ったときの「はずし具合」が大きいのですが、うまく合ったときの「ぴったり具合」も大きいと思うのです。

 

皆さんもそんなマリアージュ体験に出会う白ワインの旅を始められてはいかがでしょうか。

 

 

実はコラムのタイトルにある「誤解」という意味では、白ワインはさほど「誤解」されているわけではないのですが、赤ワインばかりが注目されている昨近、もっと白ワインも注目されても良いのではと思っているのです。

 

白ワインの殺菌作用に関する研究は、実は赤ワインの「フレンチパラドックス」説の影響で広まった、ワインをはじめとする食品と健康に関する一連の研究の成果でした。「フレンチパラドックス」説自体の賛否はいろいろとありましたし、「フレンチパラドックス」から始まった赤ワインブームについてもいろいろな「誤解」があるのですが、その後の食品健康ブームやメタボリックシンドローム対策など、「フレンチパラドックス」がいろいろと影響を及ぼしてきたのは間違いありません。

 

筆者自己紹介

ペンネーム:You

プロフィール:フランス料理店にて修業の後、最近まで都内大規模エンターテインメント施設にてチーフ・ソムリエをつとめました。白ワインに関しては、「これまで飲んだ最高のもの」を特定しにくいと思っています。白ワインはわりとどんなものでも好きで、値段や生産地域に関わらずいつも美味しいと思って飲んでしまっているからです。最近出会ったワインでは、前々回ご紹介しました中央葡萄酒工業さんの「ケルナーレイトハーベスト 2008年」がとても良かったです。このところワインコンクールなどで日本の特に白ワインが金賞などを受賞するようになってきましたが、本当に美味しいと思えるようになって来たと思います。

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