おいしい焼酎講座 第31回「光をコントロールする?!」
- 2009年7月27日 10:07
☆さあ、先日の世紀の一瞬、「皆既日食」はご覧になりましたか?トカラ列島では、観測時間にいきなり雨が降ってくるなど、残念ながら悪天候になってしまったところもありましたが、日本のあちらこちらで、三ヶ月状の太陽が見られたり、空が少し暗くなったり、宇宙の神秘を少しだけ体感できた一日でした。
さて、今回のテーマは、夏のお酒のおいしい時期に、あえてネガティブなことを考えてみたいと思います。「どうすれば焼酎はまずくなるのか」です。焼酎には賞味期限というものは存在していませんが、「おいしくない」「香りが良くない」「口当たりが良くない」など、人々が感じる直感的な感覚は、かなり信用できるものです。では、焼酎はどのような要素で、「まずく」なっていくのでしょうか。悪影響を与える要素を列挙してみましょう。
まずは"開封前"の状況から。店頭やお店で並んでいる焼酎ですが、瓶に色がついている理由はご存知ですか?お酒の作り手では経験則的にいわれている名言として「色のないお酒に色がつく、色があるお酒は色が消えていく」というのがあります。ウイスキーなどの色が付いている蒸留酒は、光を当て続けているとやがて色が薄れてきます。一方、透明な焼酎や泡盛などは、光をあてつづけると微妙に薄い黄色っぽい色を帯びてくることがあります。この原因ははっきりしてはおりませんが、光はあらゆるジャンルの商品に影響を与えます。ですからその光の影響を少なくするために、焼酎の瓶は茶色などの色が付いているわけですね。とはいっても、瓶に色があるからといって安心せず、未開封前に「冷暗所においておく」というのは大切な要素の1つです。まずは未開封の商品で「光にさらされていない、涼やかな場所にある)」という点を確認することが大切でしょう。
また、「開封後」については、開封前以上に、「光」そして「空気」について注意が必要です。焼酎の栓は、ワインなどのコルクと違い、ただフタをするだけのタイプや、スクリューボトルも出てきていますが、しっかりと締めたりはしないもの。注ぎ口に付着した焼酎や注ぐ際に食品に触れたりすることで、細菌繁殖の機会を与えてしまいます。また、一度口を開けた焼酎は、空気に触れやすくなりますから、どんどん香りが失われていきます。そもそも、開封後から飲むスピードが遅いと思うのであれば、あらかじめ小さめの五号瓶(900mlなど)にして、早めに飲みきるなどの工夫が必要でしょう。無論、鹿児島では飲むスピードが速いので、どこも一升瓶ですが・・・と思うのですが、最近は五号瓶のお店が多くなってきました。なんだか地元でも若
い世代は、焼酎の飲む量が少なくなっているようで、カクテルやチューハイ、ワインなどに流れている様子をよく見かけます。(鹿児島はワインバーが急速に増えているのです!バールやカフェもどんどん増えてきています。なんだか焼酎の本場で不思議な感じです)
とはいっても、お酒は場のみんなが楽しく飲む事が、一番おいしい飲み方。無理のない範囲で、よりおいしい管理方法で、よりよい焼酎を楽しみたいものですね。
株式会社味香り戦略研究所 ソリューションサービス部長 菅 慎太郎
SSI認定焼酎アドバイザー。
鹿児島大学ルネッサンスアカデミー(焼酎学講座)経営管理コース講師。
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